看護師の資格を活かす職場選びのポイント|訪問看護

看護師の資格を生かす場所として、訪問看護などの高齢者看護の分野は今後ますます脚光を浴びる分野です。
たくさんの努力をして得た看護師の資格で、将来あなたがこの分野で独立できる可能性もある分野です。

1 訪問看護
2 デイケア
3 精神科デイケア

この3項目をまとめてみました。

 

1 訪問看護ステーションの看護師の仕事

1-1訪問看護とは?

「訪問看護師」は、家で療養する利用者(在宅では「患者」と呼びません)のいのちと生活を守るために、医師の「訪問看護指示書」によって定期的に自宅を訪問して、看護をします。

1-2訪問看護には2つのルートがある

訪問看護では、2つの流れがあります。

その1・・・「医療保険を介した訪問看護」
その2・・・「介護保険を介した訪問看護」

どちらも、「訪問看護ステーション」を起点として、利用者に看護の提供をしています。

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1-3訪問看護ステーションその実態

「訪問看護ステーション」は、全国に6992ヵ所(平成26年2月現在)あり、医療保険または介護保険において、医師の訪問看護指示書により、訪問看護を利用者に提供します。
訪問看護ステーションの管理者は、看護職です。(ここがキモです)

医療保険による訪問看護利用者は約9.9万人、介護保険による訪問看護利用者は約35万人(いずれも平成26年実績)、両方あわせて45万人にも達しますが今後ますます増えるのは当然の予測です。
(厚生労働省 訪問看護ステーションの事業運営に関する調査2014年3月より)

1-4訪問看護の利用者に対してのながれ

下図を参照を参照いただくのが理解がしやすいと思います。

医療保険を利用する方は、まず「かかりつけ医」に相談します。
それに対して、介護保険を利用する場合は、利用者は、ケアマネージャーに相談します。
そこから、医師の指示書が出され、訪問看護ステーションから看護師が派遣されます。

1-5訪問看護はどんなことをするの?

訪問看護師は、自宅で療養生活をおくる利用者さんの家を訪問して、必要な看護をいたします。
例として、肺の病気で酸素療法をしている場合は、「呼吸の状態は落ち着いているか?」「酸素の量は適切か?」など、症状にあわせて、医療の専門職としてアドバイスをします。がんの末期で、痛みのコントロールをしながら、最期まで家で生活したい人の訪問では、「痛みのコントロールができているか」「家族が安心して看取ることができているか」24時間にわたりサポートします。

訪問看護師は、訪問時は医療処置をしますが、常時利用者の家にいるわけではありません。病院入院とことなる点は、利用者の家族が自分たちで処置や介護を行なえるように指導することも大きな仕事となります。
たとえば、尿や弁の始末の仕方や、褥瘡(床ずれ)を防ぐために、体位の変換の仕方、痰の吸引、などです。

看護ステーションは、今後ますます増えると思います。病気の急変時は入院したりしますが、ゆるやかな進行の場合、自宅介護を選択する方が増える事を見越して、国の施策も医療費削減が急務であり、「看取りは家庭で」の方向にすすんでいます。
ここに 看護師さんの出番があります。
ご自分の納得のいく看護をしたい場合、看護ステーションに勤務して、経験を積み、いずれは自分で独立して、看護ステーションを運営するのもよい選択かもしれません。

 

2 デイケアの看護師の仕事

2-1 デイケア=通所リハビリテーション

デイケアとは、介護保険で行われる「通所リハビリテーション」のことです。高齢で筋力が低下して歩くことが大変になったり、脳血管疾患の後遺症で身体の半分がマヒした人が、リハビリをするために病院・診療所・介護老人保健施設に通います。
デイケアでの一番の目的は、認知症の緩和や身体機能の回復・維持・向上です。
これらの場所では、機能訓練(身体機能の回復のための運動訓練)のほかに、言語療法や食事、入浴サービスも受ける事ができます。

ここでの看護師の仕事は、利用者の家族からの連絡帳を確認し、血圧や脈拍・体温測定などを行ない、リハビリができる状態かどうかを判断することです。
食事の介助や利用者の急変にも対応します。医師、介護士や理学療法士とも相談しながら、リハビリや介護メニューを検討し、機能訓練を行ないます。

2-2 デイケアとデイサービスの違い

デイサービス
デイサービスは、「通所介護」のことです。老人デイサービスセンターや特別養護老人ホームなどが提供しており、入浴・排泄・食事などの介護やそのほかの日常生活上の世話、および、他の通所者との交流やレクレーションで楽しみをみつけ、家庭で孤立化するのを防いでいます。

デイケア
デイケアは、医療系のサービスです。医療系施設(介護老人保健施設や病院、診療所など)で、医師が専任でおり、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、介護職員を擁して専門職によるリハビリを通じて心身機能の維持回復が目的です。

 

3 精神科デイケアの看護師の仕事

3-1精神科デイケアの役割

「精神科デイケア」では、精神疾患をもつ人が、通いながら、日常生活の訓練や対人関係のコミュニケーションの取り方など、さまざまなことを学び、リハビリしていく場として、精神科病院やクリニックなどがもつ部門で、古くから(1960年代から)あるサービスです。
利用者は精神科も受診しています。いままでは躁うつ病や統合失調症を対象としてましたが、最近は、うつ病で仕事に行けなくなった人が、仕事復帰できるように復職支援プログラムに取りくむデイケアもあります。

3-2デイケアのスタッフは?

看護師、精神保健福祉士、作業療法士、臨床心理士、医師などがチームでデイケアを運営しています。
看護師も集団療法のリーダーを努めます。また、患者の薬の副作用などや糖尿病、高血圧などの他の病気も観察して、心身のケアをします。

 

まとめ

平成27年10月には「特定行為に係る看護師の研修制度」がスタートします。
この研修を受けて認定されると、訪問看護やデイケア 通所看護ステーションなどで利用者に特定医療行為の処置をすることができるようになるので、看護師の立場としては利用者さんに対処しやすくなるはずです。
本来医師が同行して対処していたかなりの処置が、医師の指示書をもとに、看護師だけで処置できるようになり、責任は重大ですが、有意義なお仕事になります。
が、そのための研修科目は多岐にわたります。
この研修を受けたい方は、ぜひがんばって挑戦してください。

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