看護師の資格を活かす職場選びのポイント|専門病院

看護師資格で働ける場所は実にたくさんあります。あなたがどういう環境で働きたいのか、どこで働くのが一番ご自分の能力を発揮できるのかを想像してみてください。
いろいろな能力を活かせる職場があります。以下にその一端をご紹介します。

1 急性期病院
2 療養型病院
3 透析病院
4 私立専門病院

1 急性期病院の概要

急性期病院とは、いわゆる重症患者向け病院のことです。

緊急性が高かったり、重症の患者に手術など高度な医療を行ない、看護体制も患者7人に対して看護師を一人配置し「7対1病床」と呼ばれる、最も手厚い体制を揃える髙ランクの病院で2014年現在、全国で36万床存在します。

病院にとっては、診療報酬が高く、高度医療なので、最新の機械が揃っているし、診療報酬も高いので、こぞって急性期病床に格上げした病院が続出で、2006年当初、国の予想では4万床だったのに、36万病床に膨らみました。

 

 急性期医療現場のメリット

高度な医療現場で働くことは最先端医療に接することができ、看護師さんのキャリアアップや、スキルアップがのぞめ、おおいにやりがいがある職場です。
「7対1病床」が義務づけられているので、患者さんに手厚い看護を提供することができます。
若い人から中堅まで看護師の層も厚く、いろいろと勉強になる環境でもあります。看護師の給料も少し高めである。

 

急性期医療現場のデメリット

2年ごとの診療報酬改定により、2014年度から、2年後には、9万床削減が予定されている。

(病床数に対し、空き病床が多く経営を圧迫している病院は削減対象となる予定です)
それに伴い、医師や看護師も削減され、転職や、地域包括ケア病棟に配置転換を余儀なくされる可能性あり。
「7対1病床」で、看護師の負担が軽減するはずが、10対1の時より 忙しくなった病院もある。
患者の病状が急変することが多々あり、気が抜けない。結果的に人手不足で、残業や夜勤が増える職場も出てくる可能性がある。概して、業務がハードである。

 

これから急性期病院を希望するには、病床稼働率の高い急性期病院を選んだほうが、病床削減ひいては看護師削減の憂き目を免れるかと思います。
病院の経営状況をエージェントを通じてしっかりとした情報を得るのが先決ですね。

急性期病院の形態には、おおよそ次の3タイプがあります。

①急性期専門病院
②急性期病棟と亜急性期病棟を併設
③急性期病棟と回復期病棟またはリハビリ施設を併設

この3通りありますので、急性期病棟から回復期病棟または、亜急性期病棟に移動の可能性もありますので、専門病院がいいのか、2年後には病床削減が予想され、院内移動の可能性も視野に入れた選択をした方がいいのか、熟慮されたほうがいいかと思います。
下に急性期病院、亜急性期病院 回復期リハビリ病院の連携図を表示しますので、 連携を把握してください。

 

医療提供体制の連携(概念図)

 

2 療養型病院の概要

療養型病院とは、病状が慢性期になった方、治療よりも長期にわたる介護が必要な高齢者が、医師の管理下で看護、介護、リハビリテーション等の必要な医療を受けることができる病院のことです。

医療行為が多く必要な方が以前より入院しやすくなった反面、医療行為が多く必要でない方の入院は難しくなりつつあります。

 

療養型のメリット

いずれにしても、看護師においても、高度医療は必要なく、比較的緊急性がなく、普通看護、介護、リハビリの分野のお仕事になりますので、どちらかというと、看護師を離職して、一定のブランクがあり、復職する場合には、療養型看護病院のほうが戻りやすいかと思います。

 

療養型のデメリット

療養型は、緊急性が少ない反面、高度医療に触れる事は少なく、スキルアップやキャリア志向の方には不向きかと思います。
患者さんの心のケアにも気配りしながらですので、意外とストレスはあるかと思います。

 

メリットに書きましたが、長年看護職を離れていた方で、看護師の資格を活かして復職したい方はおおいですし、国も看護協会も多数の復職を望んでいます。
1,2年のブランクですと、まだ技術革新についていけると思いますが、10年近くも現場から離れてしまっていた場合、技術的に難しい場合もあります。転職紹介エージェントや、病院でも復帰のための指導をしてくれるサービスもありますが、まず、療養型やリハビリ病棟で復帰されるのがいいかと思います。

 

3 透析病院の概要

透析とは腎臓の「尿を作る」はたらきを代行する治療法で、週3回ほど、一回4時間もかけて、血液を浄化する施設の病院です。
いまでは、ほとんど透析専門病院が主力で、事前に調整しておけば、旅行先で、透析を受けることもできます。

腎臓は尿を作ることにより、体内の老廃物の排泄、 水分量の調節、電解質や酸性・アルカリ性の調節を行うはたらきがあり、 また、血圧を調整する物質や造血ホルモンの産生、ビタミンDの活性化なども腎臓で行われています。

その腎臓の機能が徐々に悪くなり、慢性腎不全の状態になった場合、 腎臓の機能を回復させる治療法は現在でも開発されていません。そこで、腎臓の機能を代行する治療法が必要となります。
透析には大きく分けて、血液透析と腹膜透析の二つの方法がありますが、日本では、血液透析がほぼ95%採用されています。

 

 ◆血液透析
血液をいったん体の外に出し、人工透析膜(ダイアライザー)を介して老廃物や余分な水分を取り除いた後、 きれいになった血液を体内にもどす治療法です。標準的には1回約4時間、週3回の透析を行います。 血液透析の場合、1分間に約200mlの血液をダイアライザーに通します。 通常の静脈では、これほどたくさんの血液を取り出すことができませんので、 動脈と静脈を吻合して「シャント」と呼ばれる血流量の多い静脈を作る手術が必要となります。 国内では、透析患者さん全体の約95%が血液透析を受けておられます。

 

透析病院のメリット

透析専門病院は、一人4時間ほど滞在することになるので、その間のおせわをすることになります。感染に気を付け、消毒に気を使いますが、あまり負荷の多くない仕事です。中・高年看護師さんや、子どもさんがいる方には、夜勤がないので、向いているかと思います。
また、透析患者は、回復して退院ということがなく、一生のお付き合いとなりますので、気持ち的には、添い遂げる感じですね。

 

透析病院のデメリット

末永いお付き合いはメリットでもあり、デメリットでもあるかと思います。
回復して退院を祝うという機会は訪れないわけですので、それなりの精神的負担はあります。

 

透析病院の場合は、総合病院内に透析センターとして内包している場合もありますが、最近は、独立した経営体が多いです。もちろん連携先の病院があって、そちらから患者さんが送られてきますので、結構満床のようです。が、患者さんの急変の場合は、総合病院のほうに送られるので、ほぼ安定した働き方ができます。
また 患者さんの来院予定がはっきりしていて、夜勤もないのが、最大の魅力かもしれません。

 

4 私立の専門病院

私立の専門病院では、
外科・整形外科・胃腸科(内科含む)・小児科・産婦人科・眼科・皮膚科・肛門科・美容外科・美容形成外科など、それぞれを専門とする病院です。
入院設備のない、個人小規模病院から、入院病床も備えた病院ももありますが、地域に根差した病院や、専門分野で人気の高い病院も多くあります。

 

メリットとデメリット

単科であることから、看護師の仕事もはやく慣れるかと思います。入院病棟があったり、手術がある病院は、いちおう総合病院とおなじような経験は積むことができます。
ただし、初任でしたら、総合病院で院内の各部署での経験を積んだ方が、次の転職に有利な気がします。そのうえで、転職先として、個人病院を選ぶのもいいでしょう。
また、復職する場合も向いてるかも知れません。

 

まとめ

大きな総合病院も、地域の個人病院も相対的に常に看護師不足の状態にあります。
就職には事欠かないですが、いずれにしても、最低でも3年もしくは5年は勤めることを目標に選ぶ必要があります。
経験を積み重ね、実績をつくるため、総合病院でいろいろな部局を担当させてもらい、自分の適性分野を見極めましょう。

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