看護師の資格を活かす職場選びのポイント|総合病院

看護師資格を取り、まず大方のひとは、国公立・私立の総合病院に勤務しますが、転職先も総合病院希望が多いですね。看護師の資格を活かす場所として、一度は、総合病院の経験をおすすめします。
いろいろな分野を経験でき、将来どういう方向に進みたいか、見えてくると思います。

今回は以下の5つの分野をまとめました。

1 外来
2 病棟
3 手術室
4 小児病棟
5 緩和ケア病棟

 

byouin-zu

 

1 外来での看護師の仕事

外来での看護師の役割は

外来は病気を疑った場合、まず、病院を訪れて医師の判断を仰ぐ最初の扉で一番多くの方の目につく職場です。
外来には複数科あり、診療の介助や患者や家族へのケア、受信受付、電話対応など広範にわたります。

従って、個々の患者の状況を的確に判断したうえで診療の補助、患者や家族へのケアを迅速かつ的確に行う能力が必要です。
外来には、さまざまな病院の受診経験のある患者が訪れます。外来で働く看護師は、幅広い知識と専門的な看護技術を備えることと、受信する人の話に耳を傾け、その人の病気を管理する力や、症状に対処できる力を最大限に引き出すことを心掛けることが大切です。

 

外来の一日の流れ

複数科ある外来も単一外来もほぼ同じです。

・一日の準備(外来の準備)

外来予約の確認 診療室の準備、点滴や処置室の準備
検査室の医療器具の準備、

・日勤業務
初心患者の問診 医師の診療介助及び処置
外来検査の介助 生活の仕方などアドバイスや指導、相談
入院手続きの案内

・お昼の休憩
スタッフが交代で休憩 または診療の合間に休憩

・業務終了
病院やクリニックにより終了時間は異なります。
診療時間の長い病院では、午前から勤務、午後から勤務と交代勤務もあります。

※休日、夜勤当番勤務
外来診療が土日・休日や、夜間もある場合は、スタッフが交代で勤務します。

 

患者が入院となったばあい、病床を管轄する事務部門へ連絡して入院の手続きをすすめ、入院がきまった患者の疾患などの情報をまとめ、病棟の看護師へ申し送りを行なうなども、医師の診療の介助をしながら、同時進行ですすめます。
やはり かなり忙しいですね。

 

2 病棟での看護師のしごと

病棟での看護師の役割は

病棟での患者さんは、ベッドに寝たきりの方から、退院に向けて、体力保持のため、病棟内を歩くことができる患者さんまで、状態はいろいろです。

手術は効果の高い治療ですが、同時に身体ストレスも大きいので、そのストレスから順調に回復していけるように、補助や指導をします。
また、寝たきりの患者の場合は、その方が動けるようになった時に、自分の足で歩けるように関節のマッサージやストレッチの介助もします。

病棟は24時間体制ですので、看護師は、病院により、3交代勤務か2交代勤務になります。
3交代勤務では、日勤帯・準夜勤帯・深夜勤帯の8時間ごとに看護師が入れ替わります。

病棟看護師の一日の仕事の流れ

<日勤の場合の例>

・朝一番に申し送りの情報収集
夜勤の担当者から、患者の様子を引継ぎ、一日の計画をチームで確認

・病室訪問
観察と治療・検査の介助 点滴や薬の服用の確認
検査室・手術室への付き添い。生活援助や清潔ケア(おむつ交換 体の向きの転換など)

・昼の配膳・介助
交代で昼の休憩をはさむ

・チームカンファレンス
患者の看護方針のチームでの話し合い

・午後観察と治療・検査の介助 生活の援助や清潔ケア

・リーダーナースへの報告 看護の確認

・夜勤帯の看護師へ申し送り・記録 で勤務終了

※この他
救急救命センターを併設している病院では、昼間・夜間を問わず、病棟への患者受け入れがあります。この仕事もこなしながら、勤務します。

 

病棟勤務の看護師は、一日の長い時間を患者さんと過ごすことになります。
ひとりひとりの患者さんに担当がつきますので、入院ライフを気持ちよく過ごしてもらえるか否かは、ひとえに看護師の力がとても大きくなります。

患者さんが不安を感じないように安心させてあげるという重要な任務でもあります。看護師は、患者の生活のナビゲーターであり、検査・治療を受けるときの伴走者でもあり、心強いサポーターでもあります。

内科的治療や手術による治療にかかわらず、患者さんが、だんだん治癒の方向に向かい、退院にこぎつけて、送り出すのは看護師冥利につきます。

初任のときは、夜勤をいとわず、病棟勤務を一度経験することをおすすめします。

 

3 手術室での看護師の仕事

手術室の看護の仕事は、2つの役割があります。
手術に直接かかわる「器械出しの看護師」と、全体の進行にかかわる「外回りの看護師」です。

器械出しの看護師の役割

文字通り手術の際、メスや医療用のピンセントなど、さまざまな器具をタイミングよく執刀医師に手渡ししていく係です。よくドラマの手術シーンに登場しますね。

器械出しの看護師は、執刀医たちとの入念な打ち合わせと手術に対する詳細な知識が求められます。臨機応変な対応が必要です。たとえば出血が多量の時は、止血の器具を準備し、的確に手渡しをし、手術が安全に進行するように手助けする判断力が必要です。

外回りの看護師の役割

手術前に病棟にいき、患者を訪問する「術前訪問」や病棟看護師から患者の情報を引継ぎ、麻酔の介助なども行い、手術全体の進行の気配りなどが「外回り看護師」の役割です。

また、術後、回復室(リカバリールーム)で、麻酔覚醒直後の患者が不安定な時期を無事乗り越えられるように、経過観察の看護を行ないます。安定したら、病棟看護師に引き継ぎます。

手術翌日も術後訪問をおこない、トラブルなどがないか、確認をするのが、外回り看護の仕事です。

 

手術看護師は、使われる麻酔薬の種類と効果、副作用を予測しています。副作用があったときは、素早く医師と連携して対処しなければなりません。また、手術の流れで、医師の次の行動や治療を予測する力も求められ、執刀医師や麻酔医師との細かいコミュニケーションをとりながら、必要な器具を準備、介助をします。命に直結する職場なので、深い知識と経験などが求められます。

 

4 小児病棟での看護師の仕事

小児病棟では、赤ちゃんから15歳ぐらいまでのこどもが入院します。
入院中は、面会時間が終わると親と離れ離れになりますので、子どもは病気と闘うだけでも大変なのに、親と離れるということは、とてもおおきな気持ちの負担がありますので、「小児病棟」の看護師は、子どもたちを温かく、時には母のように厳しく見まもります。親の不安な気持ちにたいしても配慮がいります。

こどもは大人とことなり、たとえば赤ちゃんや幼児などは、症状や治療による副作用の出方が急激です。いつもと異なる表情や泣き方をすばやく察知し、対応する力が求められます。

また、なぜ手術が必要なのか、幼児には幼児の、学童には学童の理解の仕方があります。
子供の発達段階にあわせて、子ども自身が納得して手術を受けないと、心に傷を残しますので、看護師は遊びを通して、手術の必要性を理解させ、前向きな心を引き出していくのも大切な「小児病棟看護師」の仕事です。
小児病棟の一日の流れ

 7:00  起床  13:00  安静時間
 7:30  朝食、歯磨き  15:00 おやつ
 8:30  薬、検温  16:00 遊び
 9:30  入浴、遊び、学習   17:30 夕食、歯磨き
 11:30  昼食、歯磨き   18:30 薬、検温、遊び
  20:00 消灯

小児病棟では、幼児、学童など低年齢のこどもを預かりますので、最新の注意と、母親のような包容力や、保育士のようなあそびのアイディアが必要です。
小児病棟の看護師は、遊びを通して、子どもを笑顔にし、小さいながらに、病気と戦うこどもの心の負担を少しでも軽くしてあげ、前向きに手術や治療を受け入れる心を引き出す大切な仕事です。

 

5 緩和ケア病棟での看護師の仕事

看護ケアとは

緩和ケア病棟における看護師の仕事は、患者の身体面、心理面でのケアを行ないます。がん患者の身体や心のつらさを和らげ、生活やその人らしさを大切にする考え方です。

 

「看護病棟」とは

病気の治療を目的としたものではなく、がんなどによるさまざまな苦痛をとりのぞき、可能なかぎり、その人らしく快適な生活を送れるように専門的なケアを行う病棟です。

 

看護ケア病棟での看護師の仕事

患者が看護ケア病棟に入院するのは、がんによる痛みや吐き気、不眠、だるさなどの緩和を目的としていますので、看護師は、医師や薬剤師、ボランティアスタッフと共に、患者の苦痛の症状を和らげるケアをします。

がんの進行により、それまで行なえていた家事や仕事ができなくなったり、食べる事ができなくなったりしますが、病気や症状など身体の問題だけでなく、収入の心配やさまざまな不安な気持ちなっていきますので、心のケアがとても大切になります。

すこしでも生活の質を保てるように、定期的な音楽会やお茶会を開いたり、絵や写真、花を飾ったり、患者だけでなく、家族もリラックスした時間が過ごせるような環境づくりもボランティアスタッフの助けを借りて行ないます。

看護ケアと家族の関係

看護ケア病棟の看護師は、家族へのケアも行ないます。
患者の苦痛な症状を最大限に減らし、最期までその人らしい時間を過ごせるようにするのが看護ケア病棟の役目ですが、同時に家族にとっては悲しい時期になりますので、家族の気持に寄り添い、患者との付き添い方をアドバイスします。

また、患者と死別した家族のケアも行ないます。死別した家族がその悲嘆から乗り越えられるよう寄り添うのも看護ケア病棟の看護師の仕事です。患者に寄り添い、家族にも寄り添うのは、看護の資格を活かし、看護精神の究極の発露となる場所かと思います。

 

 

まとめ

入職から3年ぐらいは、各分野に強制的に割り振られます。どの分野も経験しておいたほうがのちのち、自分が進みたい、専門としていきたい分野を見極めるのに役立ちます。

自分と相性が悪い分野だなと思うこともあるでしょうが、石の上にも3年がんばりましょう。

 

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